臨時救援バス

前日の夕食前に入ってきた

ニュースは、

釜トンネルが閉鎖していて

開通の目処が立たないというものでした。

登山者の中には

山荘で避難している方々もいらっしゃるとお聞きし、

なんとも心配な気持ちにかられながら

眠りにつきました。

翌朝、

ホテルの方からご連絡があり、

「午前１１時に臨時救援バスが出るので

遅れないよう

バスターミナルに行ってください。

それ以降は運行の見通しがたちませんのでご注意ください！」

とのこと。

私達はなるべく早くターミナルまで到着できるよう

早めにホテルを出ました。

ホテル出発前の朝食は、

和食。

昼食のことも心配でしたから

きちんといただきたいと思いました。

荷物は、規制が解除されてからの出荷になるとのこと、

それでも私達の荷物は多く、

預ける他ありません。

予定より遅れ、数日後に届きました。

バスターミナルまで向かいます。

到着したバスターミナルは、

多くの登山者や私達のような観光客が

一斉に集まり、

臨時救助バス出発の１１時まで、

列を成して待ちました。

聞こえてくるのは、

登山者の方々からの呟き。

「今回はいろいろあったね

最後にクマ(出没)だったものね」

あー、クマが出たのだと。

それでも皆さま、ご無事でよかった。

お疲れも見せず整列されておられました。

バスで釜トンネルを抜けた直後、

川は濁流となり、

空はどんよりとした黒い雲、

この景色も

平湯に着く頃には

空には晴れ間が見えてきていました。

この日の予定はすべてキャンセル、

予定していた帰路とは違うルートで、無事、我が地に帰ることが

できました。

感謝しかありません。