夏は夜
2024年 07月 20日
清少納言は、
その昔、夏は夜…と書きました。
夏は夜。
月のころはさらなり、
闇もなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、
ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨など降るもをかし。
(枕草子)
夏は夜が良い。
月が明るい頃は言うまでもない。
月が出ない闇夜でも
蛍が多く飛び交っているのもよいものだ。
また、ほんの一匹二匹がほのかに光って
飛んでいくのもよい。
雨も趣きがある。
(現代語訳)
清少納言の頃は、
現代の夏よりも闇夜が深く長く、
風は涼しく通り、
詩的で五感によって夏をシンプルに愉しむことが
できたのでしょうか。
しかし、
今日の夜にあっても
しばし、夏の夜を愉しむ時があります。
風の音、水の冷たさ、揺らめき、
闇夜の中の光、青葉や夏の花、
蝉の寝言…、
夏野菜で一献といきましょうか。
by mary_snowflake
| 2024-07-20 21:55
| 家の中