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ミセス サファイア 静けさの中で

四季を感じながら、食と好きなもの、日々の出来事を通して心のままに綴りたいと思います。


by sapphire

私のブラックフォーマル・バッグ



十二月に入った或る日、
近親者の訃報を受けました。

我が家の本家にあたる叔父の
突然の出来事でした。

50年以上前から国際交流に貢献し、
海外で重要な職務についた叔父、
晩年は、
ご夫妻で
よく旅行にも出かけ、田畑を守り、
育てたお野菜を頂戴しました。

数年前までは、
我が家にも毎月、義父の月命日近くには
おみえになり、
義母宅の茶の間で歓談し、
あらゆることを教えていただきました。


訃報を受けた夜、
夫とともに御宅に弔問しました。

叔父は穏やかなお顔でお眠りになって
おられました。

全面介護を要する叔母は、
家族に手を借り食事中でした。


聞きますところ、
叔母は、
亡き叔父の
翌日のお通夜と葬儀には欠席するとのことでした。
無理もない、
今の叔母ならば、それも仕方ないと思いました。

そして、
それは叔母からの申し出であること、
お通夜の日の午前中に
ホームへと入所することに
自分で決めたということを聞きました。
(決まっていた入所日をはやめたそうです。)

それは、
全面介護を要する叔母の
家族への精一杯の配慮だったのでしょう。

これまで介護を受けてきた
家族を十分にねぎらい、
私達にまで感謝の意を述べられる叔母は、
あまりにも潔く、
その時の叔母の表情は忘れられないものと
なりそうです。

私は、はたして
このような決断ができるのだろうか、
私なら、どうするのだろうかと
自己に問うた出来事でもありました。

叔母は、この夜、
旅立った叔父に一晩寄り添いました。


叔父のご冥福を祈るとともに
叔母のこれからが
安楽で穏やかな日々でありますようにと
祈ります。




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こちらは、
主に親族関係の時の
私のブラックフォーマル・バッグです。

布製で
刺繍も装飾もないものを使っています。


夫は三人姉弟の末子、
ふたりの義姉達より目立たないバッグが
私には相応しく
よく映ると思っています。




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by mary_snowflake | 2022-12-11 10:20 | こころ